処遇改善加算の連載(全5回)のまとめ ― 計画書の見込みは実際の約14分の1、「賃金に上乗せした」という報告は記録と合わない

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しょーとすていYorimado(合同会社Yorimado)の令和7年度の処遇改善加算の実績報告書を取り上げてきた連載が、10月14日の第5回で全5回そろいました。各回の要点をまとめます。連載は「処遇改善加算の検証」のページから、順に読むことができます。

連載で分かったこと

  • 計画書の見込みは、実際よりはるかに小さい — 令和7年度の計画書は、加算の見込みを年約62万円としていました。実績は約854万円で、見込みの13.8倍です。
  • 「賃金に上乗せした」という報告は、記録と合わない — 事業者は、受け取った加算(法人全体で8,995,626円)以上を職員の賃金に上乗せしたと報告しています。記録に残る給与の動き、求人に書かれた賃金、大阪市への届出の職員体制は、この報告と合いません。
  • 「年収440万円以上の職員が2人」も、届出からは出てこない — 届出の勤務と求人の賃金で計算すると、年収は最も多い職員でも年約240万円です。

各回の要点

  1. 令和7年度の見込みは62万円、実績は854万円(13.8倍) — 計画書の見込み619,860円に対し、実績報告書の加算額は8,544,418円。最初の1か月だけで、1年分の見込みの約9割に達していました。
  2. 「899万円以上を賃金に上乗せした」という報告と、給与の記録 — うち年3,242,413円以上は、毎月の基本給・手当で上乗せしたと報告。一方、令和7年4〜7月の4か月は、法人全体の給与の総額(約83万円)が、同じ期間の加算(約224万円)の4割に満たない額でした。
  3. 求人に書かれた賃金と、処遇改善加算の実績報告 — 年度内の求人は、夜勤の日給15,000円・最高23,000円で、賞与の記載はありません。この賃金で約854万円を上乗せとして配るには、約11〜45人の夜勤職員が必要になります。事業所を回すのに必要なのは、毎晩2名体制でも約7人です。
  4. 職員4人の年収は合計約468万円、賃金の上乗せは854万円以上 — 届出に載る職員は、管理者を除いて4人。求人の日給で計算した年収の合計は約468万円、全員が最高額でも約718万円で、報告された上乗せに届きません。
  5. 「年収440万円以上の職員が2人」― 同じ賃金のちるどれんは0人 — 届出の勤務は多い人でも週2回で、最高額の日給でも年約240万円。同じ賃金で求人を出し、1人あたりの勤務がより多い合同会社ちるどれんは、0人と報告しています。

「処遇改善加算の検証」のページを整理しました

連載の入口となるページの題名を、「令和8年度 処遇改善計画書の検証 ― 3つの矛盾」から「処遇改善加算の検証 ― 計画書と実績報告書の矛盾」に改めました(10月12日)。令和7年度の実績報告書の連載が加わり、令和8年度の計画書だけを扱うページではなくなったためです。ページの冒頭には、論点の全体像を1枚の図にまとめています。

今回の変更は、論点の取り下げではなく、並べ替え(再配置)です。これまで「3つの矛盾」として並べていた3点は、内容を変えずに残しています。

  • 報酬総額が実際の給付の約5分の1 — 「計画書の見込みが、実際より大幅に小さい」の、令和8年度の計画書の部分に掲載しています。
  • 処遇改善加算「ロ区分」の要件不足 — 独立した論点として掲載しています。
  • 代表者の「常勤」の二重計上 — 「関連する論点」として分けました。処遇改善加算そのものではなく、短期入所の基本報酬と常勤看護職員等配置加算の前提にかかわる論点で、根拠の書類も勤務形態一覧表などの届出であるためです。

読むときの注意

  • 年収や人数は、届出の勤務の回数と求人の賃金から計算した目安です。実際の賃金・職員の数ではありません。
  • 処遇改善加算は、夜勤以外の職員や管理者にも配分できます。賞与や、社会保険料の事業主負担の増加分も、上乗せに含められます。各回のページでは、確認できたこと・できていないことを分けて示しています。
  • 報告された上乗せが、だれに、いくら支払われたのかは、賃金台帳・給与明細と照らせば書面で確認できる事柄です。
  • いずれの論点も「不正があった」と断定するものではなく、公文書などから読み取れる疑い・要検証として整理しています。最終的な評価・判断は、所管行政庁に委ねられます。

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